当院開業当初から通院してくださり、残念ながら肺の病気で在宅酸素となり、その後は訪問診療となった患者さん
いつも明るい表情で、とても気風のいい方、決めたことは決めたこと、そんなふうにして生きてこられたことが会話でよくわかる方でした。酸素も、かっこ悪いから嫌やと、勧めても何度も断れていたことを思い出します。
そんなある日、自宅にて永眠されました。温かいメッセージを家族に残し、旅たたれた日に、残念ながら往診することができず、「先生に看取ってもらうから」と言っていた約束を私は果たすことができませんでした。このことは、またどこかで別に書きたいと思います。
今回はその家族から、りんごをいただきました。
送られてきたら、私たちが以前にいただいた時に美味しいと言っていたから、渡すようにと家人に言っていたそうです。関わった方を大切にする、絆を大切にする、その人のことが思い起こされます。
患者さんのことを思いつつ、また、りんごをいただきたいと思います。